第一次大戦後、軍艦建造の重圧から解放された世界の造船国は、次々と大西洋航路に巨大な定期旅客船を竣工させていました。中でもドイツの建造した革新的な豪華客船ブレーメンとオイロパの二隻は、当時世界一の造船大国であったイギリスに対抗心を燃やさせるのに十分なインパクトのある船でした。
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ドイツの定期旅客船ブレーメン。本船は同国政府の援助を受けて建造された。 51,656総トン,最高速度27ノット |
そこでイギリスはこの国威をかけた建艦競争の返答として、 ホワイトスターライン社ではまず6万トンの客船オーシャニックが計画されますが、同時にキュナード社も7万5千トンという巨大な客船の建造を計画するようになります。計画ではこの新型船は、航海速力28.5ノットで、大西洋を4日で横断できるというもので、L/B比(縦横の長さの比率。一般に細長いほど速力の出る船となる)は8.2、横幅は32メートルと決められ、繰り返し行われた水槽実験によって、最終的に船形が決定されました。主機関は当時ディーゼルが注目を集めはじめていた時期で、実際にオーシャニックはディーゼル機関で建造が決定していましたが、議論の末、こちらは堅実な蒸気タービン機関を搭載することに決められます。